ピアノコンクールなんて無理と言う前に‥コンクールの意義
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ピアノコンクールなんて無理と言う前に‥コンクールの意義
こんにちは!宮本理恵です。
カワイ音楽教室に16年勤めた、現役ピアノ講師です。
私自身、ピアノコンクールに出場したことはありません。
カワイの講師になるまでは、コンクールなんて、特別な教育を受けてきた、才能のある人たちが競い合うもの‥と思っていました。
けれど今は、出場の基準を満たしている生徒さん全員に、コンクール参加要項をお配りしています。
賞が狙えるような上手な生徒さんだけ‥ではありません。
ピアノコンクールは、勝てそうな試合しかしない‥という主旨ではありませんし、実際フタを開けてみないと(参加してみないと)わからないのです。
もちろん参加していただくのは、ご本人が「出たい!」ご家族が「出したい!」と希望された方のみで、強制ではありません。
ピアノのコンクールも、歌のコンクールも!
コンクールと言っても、日本にはたくさんのピアノコンクールがありますので、今回は、カワイのこどもコンクールに限りますが
カワイのこどもピアノコンクールのすばらしいところは、課題曲が常に新しく更新されており、子供らしさ、個性を大切にしていること。これはカワイ自体が重視していることです。
だから、進度やテクニックで引け目を感じる必要はありません。
古典的なテクニックより、自由で音楽的な自己表現を要求されます。
もしかしたら、バイエルのような古典的な教材だけを弾いている生徒さんは、現代的な作風の課題曲に、苦戦するかもしれません。
ピアノはまだまだだけど、ぜひチャレンジしたい!という意欲的な生徒さんには、歌のコンクールがおすすめです。
特に歌は、羞恥心の芽生えてしまう前の幼い生徒さん(幼児さんや小学校低学年)におすすめです。
実際、ステージで歌い終わった後も「自分が一番上手だった!」とみんな大満足!自己肯定感のかたまりです!
大きなステージでスポットライトを浴びて、一生懸命に歌う生徒さんの姿は本当に感動的!
もしも賞をとれなかったら可哀想‥といった保護者様のご心配は、いらないのかもしれません。
コンクールの意義は、音楽的にも人間的にも成長すること
「賞」という目標に向かって継続してやり抜く力。
本番で、他の人の演奏に惑わされず、自分らしくパフォーマンスする精神力。
そして、審査結果を受け入れ、次に繋げようとする素直な心。
コンクールに参加することで生徒さんは、音楽的にも人間的にも驚くほど成長します。
賞をとれた子にも、とれなかった子にも、そこには必ず理由があり、たくさんの学びがあります。
なぜ自分はこの賞だったのか?自分を客観的に見つめ直し、自分と向き合うことで、ステップアップすることができるのです。
初出場で入賞した生徒さんは、2回目は自信満々かと思いきや、プライドとプレッシャーで、メンタル面での戦いでした。
初出場で賞をとれなかった生徒さんは、結果発表後すぐに「また出たい!」と言ってくれました。
初出場での反省を生かし、レッスンでは教材も増やし、一年計画で弱点を克服しました。また、本番でのパフォーマンスが上がるよう、日常でも人前で弾く機会を増やしてもらいました。その努力が功を奏したのか、2回目で賞をとりました。
もしも、一回しかコンクールに出ていなかったら、これらの学びや喜びはなかったはず。
コンクールは、継続的に参加してほしいと生徒さんにお伝えしています。
試練の時、コンクールの経験は必ず役に立ちます
人には個性があります。勉強の得意な子、絵の得意な子、スポーツの得意な子。子供の個性は様々です。
たとえば、人前で話すのが苦手な恥ずかしがり屋さんでも、ステージでは別人になれます。
ピアノで思いっきり自己表現できるのです。
自分の好きな分野、得意な分野で1番を目指す。そんな機会があっても良いのではないでしょうか?
たとえ参加賞だったとしても、ステージで自分の力を発揮できれば、それは自己肯定感と達成感につながります。自らの体験を通じて「自分はやればできる」ということを、学んでいくのです。
いつも生徒さんと共に、音楽的、人間的成長を目指して‥。
みやもとピアノ教室は、カワイピアノコンクール、歌のコンクールにも出場できます!