ピアノの先生がCDでピアノ人生を振り返る

ピアノの先生がCDでピアノ人生を振り返る

こんにちは!みやもとピアノ教室の宮本理恵です。

今週はワクチン接種もあり1週間お休みをいただき、贅沢にもショパン国際ピアノコンクールをBGMに、クラシックのCD、約500枚を整理しました。

ここ小手指に引越ししてきた際、洋楽や邦楽のCDは一気に整理したのですが、クラシックCDだけ数が多すぎて、ずっと手付かずのまま、3年が経ってしまいました。

既成のCDラックを探しましたが、500枚入るものとなると、かなり背が高く、スペースを取ってしまう。

そこで購入したのは、無印良品の収納ケース!

これなら、教室のグランドピアノの下に置ける!下にキャリーを着けたので、簡単に移動できる!いらなくなっても、収納ケースとして使える!

早速、段ボールからCDを取り出して、「演奏形式別」に収納していきました。

オーケストラ、室内楽、協奏曲、声楽、器楽、ピアノ、インスト‥ジャンル分けが難しい!

試行錯誤しながら仕分けが終了。グランドピアノの下に設置しました。

見た目が美しくないのですが、限りのある教室のスペース上、どうかご容赦ください。

YouTubeではなくCDだからこその思い出

私にとってCDは、自分の音楽史、そのものなのかもしれません。

たとえばこのCDボックス。音大受験を控え、ベートーヴェンのソナタを徹底的に研究したいという思いで、お年玉で購入しました。12枚セット!

ウラディーミル・アシュケナージのベートーヴェン・ソナタ全集

「どうしたらベートーヴェンが上手に弾けるんだろう?」と悩んでいた私に、当時の歌の先生が

「ベートーヴェンを上手に弾きたかったら、とにかくベートーヴェンを聴きなさい」

とアドヴァイスを下さったので、購入しました。

当時私は、田舎に住んでおりましたので、地元の販売店には売ってませんでした。今は当たり前のインターネット販売なんてものもありませんでした。

月に一回、都内の音楽大学の先生の家に行き、レッスンを受けていたので、そのレッスンの帰りに、一人で新宿に立ち寄り、大きなCDショップで購入しました。

都内のCDショップに入ると、見たこともないほどの豊富な品数!思わず興奮して、なかなかショップから出られませんでした。

オール・ザ・シーズン・オブ・ジョージ・ウィンストン

このCDには、私が幼い頃、某テレビ局の天気予報のBGMで流れていた、ジョージ・ウィンストン作曲「愛/あこがれ」が収録されています。

当時は、著作権が切れていなかったのか、この「愛/あこがれ」の楽譜は、日本では売っていませんでしたが、期間限定でこのCDに、楽譜がついていた!

楽譜はCDケースに封入されていたので、拡大コピーをして、楽譜を使いました。

周りのピアノ愛好家たちが「楽譜、どこで買ったの?」と大騒ぎになったものです。

現在はもう普通に楽譜が出版されていますが、当時の私にとっては、調べに調べ、やっと手に入れた、本当に貴重な楽譜でした。

愛の挨拶 仲道郁代 アンコール・ピース

仲道さんのエッセイを読んでファンになり、コンサートに行った際に、ご本人とどうしてもお話がしたくて、即売会で購入しました。

購入後、ご本人のサインをもらえるので、大胆にも「手を見せてもらえませんか?」と言うと

「これでもなんとか9度が届くんです」と、気さくに手を見せてくださいました。

仲道さんは、ピアニストとしてはかなり小柄です。私も手が小さいのでずっとコンプレックスに思っていましたが、実際に仲道さんの手を見て、なんだか救われたような気になりました。

このCDには、ドビュッシーのアラベスクやメンデルスゾーンの無言歌など、手が小さくても弾きやすい小品が収録されています。

【マルタ・アルゲリッチ ショパン:ピアノ・ソナタ第2番、第3番、他】

ショパンのソナタと言えば、まずこれを聴いて!

2021年、日本人の活躍で大いに沸いた、ショパン国際ピアノコンクール!

けれどショパンのソナタにおいて、アルゲリッチの、胸に突き刺さるような切迫感のある演奏。これ以上、インパクトのある演奏は他にない!

ブーニン 衝撃のショパンコンクールライヴ】

スタニスラフ・ブーニン、1985年のショパンコンクールのライヴ盤です。

ブーニンの豪快なミスタッチですら、もう作品の一部!ライヴ感もあり、英雄ポロネーズは本当にエキサイティング!

このCDに出会ったのは私が中学生の時でした。友人の家に遊びに行く際もCDを持って行き「ブーニンってすごいでしょ!」と言って友達に聴かせるくらい、大好きでした。

今は、YouTubeのおかげで、観たい映像も、聴きたい音楽も、気軽に簡単に手に入ります。

それに比べて、20年前は、HMVやタワーレコードに通い、一日中店内をうろうろして、自分の聴きたい音楽を、ひたすら探したものですが、苦労して手に入れたからこそ…

CD、CDにまつわる思い出も、すべて大切な宝物です。

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