子供が家でピアノの練習をしない‥親の心構え 

子供が家でピアノの練習をしない‥親の心構え

こんにちは!「みやもとピアノ教室」の宮本理恵です。

わが子にピアノを習わせている保護者さまにとって、1番のお悩みは、「子供が家でピアノの練習をしない」ということではないでしょうか。

私にも、ピアノを練習しない娘がおりますので、お気持ちがよくわかります。

ついつい「ピアノ教室やめる?」と言いたくなりますが‥

わが子にピアノを習わせる保護者さまに知っておいてほしい、「ピアノの練習の心構え」を3つ、ご紹介します。

①そもそも子供は、一人でピアノの練習はできない!

私は、長くピアノ講師を続けておりまして、その経験上、痛感するのですが

幼少期から1人でピアノの練習ができる生徒さんは、ごくわずかです。

幼い生徒さんは、レッスンが終わると、音符も、どんな曲だったかも、すっかり忘れてしまうことが多いです。

家に帰っていざ「ピアノの練習をしなさい」と言われても、そもそも「一人で何をどう練習したらいいのか」わからないのです。

がんばって1人で練習できたとしても、音符の読み間違いをし、間違ったまま練習をしてしまうケースは、多々あります。

1人で練習できるようになるのは、もっと大きくなってから。だいたい小学校1〜2年生が分岐点のように感じます。

家ではピアノの練習をしない生徒さんが、いざ教室でレッスンとなると、しっかりとピアノを弾いてくれます。

それはなぜでしょう?

子供は、誰かがとなりで応援してくれるから、がんばれるのです。

きっとご自宅でも、保護者さまが近くでを聴いてくれたら、がんばれるはずです。

ただし、保護者さまが家でのピアノの練習に付き添う際、注意が必要です。

ミスばかり指摘すれば、お子様のプライドが傷つき、親子ケンカの原因となり、お子さまは、もっと練習しなくなります!

ただただ、演奏を聴いてあげてください。

お忙しいようでしたら、お掃除やお料理をしながらでもいいので、ピアノの音に、耳を傾けてあげてください。

お子さまに「どうだった?」と聞かれたら、良いところだけを伝えましょう!とにかく褒めること大切です!

悪いところやミスは目をつむり、練習をしたこと自体をたくさん褒めてください。

お子さまは「もっとこう弾いたら?」なんていうアドヴァイスは、期待していないのです!

②ピアノの練習の優先順位を上げる

習い事、宿題、ゲームなど。お子さまにはやりたいこと、やるべきことが、いっぱいありますね。

ご家庭内でピアノの練習の優先順位は、何位ですか?「忙しいから」と言って、ピアノの練習を後回しにしていませんか?

ピアノの練習は、記憶力や忍耐力、集中力が必要です。

「夕方に練習させよと思っていたけど、他の用事で疲れてしまって、結局ピアノを弾かなかった‥」という状態が、続いていないでしょうか?

「何曜日の何時から必ず練習」とか「毎朝、ピアノを3回弾いてから、学校へ行く」‥など。

幼いお子さまは、自分のスケジュール管理はできません。保護者さまが率先して、ピアノの練習時間を確保してください。

休日であれば、お子さまが元気で体力も有り余っている、午前中の時間帯がベストです!

保護者さまが「先にピアノを練習をしてから、〇〇しよう!」と誘い、ピアノの練習の優先順位を上げましょう。

ピアノの練習がいかに大切なことななのかが、お子さまに伝わります。

ここで気をつけてほしいのは、練習の課題を「少しがんばればクリアできる」レベルにすること。

たとえば、今日は8小節まで覚える、今日は3回弾く、今日は両手で弾く‥など。

いきなり「間違えずに完璧に弾く」「30分弾く」など、高すぎるハードルを設定してしまうと、お子様の心が折れてしまいます。

課題は、ご本人に決めさせていいと思います。

お子さまがすぐ練習に飽きてしまい、デタラメな曲を弾きだしても、注意しないでください。

ピアノはお子さまにとっては、遊び道具のようなもの。ピアノを楽しんでいるのですから!

楽譜を見るだけで、自然に左右の指が動き、どんな音楽なのかもイメージできる‥

ピアノが弾けるというスキルは、大変高度なテクニックです。子供の頃に身につけたこのスキルは、一生もの!

ただしピアノのスキルというのは、1〜2年で身につくものではありません。

親としても、一生ピアノを弾かせる覚悟で、ドンと構えましょう!

③ピアノは、誰とも比較せず、その子だけを見て褒める

幼い子供にとって、保護者さまの笑顔こそ、1番のご褒美ではないでしょうか?だからこそ

「ここ、昨日よりも上手に弾けたね!」と具体的に褒めてあげてください。

保護者さまが喜んでくれることで、お子さまの自己肯定感がアップし、やる気を引き出します。

けれど、親子だからこそ、難しい場合があります。特に

保護者さまがピアノを弾ける場合「私の幼い頃はもっと練習をしてたのに」と、自分と比較してしまいがちです。

保護者さまが思う「私はもっとピアノを練習していた…」これは、本当でしょうか。

お子さまと保護者さまは、環境も時代も、性格も、ピアノの先生も違うはずです。

しかも、保護者さまがアップライトピアノで、お子さまが電子ピアノでありませんか?

幼い頃の自分のあいまいな記憶だけで比較してしまっては、お子さまがかわいそうです。

傾向として、ピアノの経験がない保護者さまは

「両手が別々に動くなんてすごい!」「音を聴いただけでドレミがわかるなんてすごい!」

と、素直に褒められているようです。

ピアノは、人と比較しても楽しいことはありません。比較していいのは、過去のその子だけです!

「自分とわが子違う人間なのだ」と、キッパリ割り切りましょう。

ピアノが弾ける保護者さまなら「ピアノを弾けるということが、どんなにすばらしいことなのか」お子様に伝えてあげましょう!

「〇〇ちゃんより練習しないから」「自分より才能がないから」と、誰かと比較して、あっさりレッスンをやめさせください。

「練習しない」と感じるのは、あくまでも保護者さまが設けた基準より「練習しない」ということ。

もしかしたらお子さまは「自分はこんなに練習しているのに、わかってくれない」と思っているかもしれません。

大きくなったわが子に「あの時ピアノを続けさせてくれたらよかったのに‥」と言われてしまうケースも、よく聞きます。

保護者さまからも「私もあの時、ピアノをやめなければよかった…」という話もよく聞きます。

実際に、ある調査では、ピアノレッスンをやめた理由のトップが「練習しないから」だそうです。

音楽は一生もの!長く続けていれば、波があって当然です。どうか細くても、長くピアノを続けさせてください。

大きくなったわが子に必ず「ピアノを習わせてくれて、ありがとう」と感謝される日が、来るはずです。

 

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