ピアノのペダル、いつになったら踏むんですか?
ピアノのペダル、いつになったら踏むんですか?
こんにちは!みやもとピアノ教室の宮本理恵です。
皆様のお子様は、もうピアノのペダルを使用していますか?
一昔前は、「ペダルは、ピアノが上手に弾けるようになってからじゃないと、使ってはいけない」という風潮があったように思います。
ペダルの使い方を教わる前に、レッスンをやめてしまった方も、意外と多いのではないでしょうか?
ピアノは、元をたどれば、ヨーロッパの大人の男性向けに作られていた楽器。
だから、小さな幼児さんにとっては、高い椅子に座るのも一苦労。
楽譜を置く譜面台も、座高の低い幼児さんには遠くて、音符が見えにくい‥という状態です。
椅子にしっかりと座って、ペダルに足をかけて、上下できる身長になるまで待つ、となると、この先、何年も年月がかかります。
何歳になったらペダルが使えるの?
それでは実際、何歳になったらペダルが使えるのでしょう?
個人差はもちろんありますが、ピアノ講師の立場から日頃のレッスンやコンクールを見ていると、だいたい身長140センチくらい(小学校4年生くらい)という印象です。
けれど、足さえ届けばもうペダルが使える‥というものではありません。
ピアノの椅子に深く座ってしまうと、足がペダルに届きませんから、浅く座り、ほとんど立った状態で弾きます。正しい姿勢を保つのが大変です。
そして、ペダルの上げ下げには足の力が入ります。足首のコントロールが難しいのです!
せっかく指先で綺麗に音色を奏でても、ペダルの踏み替えがうまくできず、演奏が台無し‥なんてこともよくあるケース。
ペダルの使用は、慎重に行いたいものです。
上手に使用するポイントは、自分の音が美しいかどうかを判断する「耳の訓練」が不可欠です!
小さな子の強い味方、アシストペダル
先日、みやもとピアノ教室に、小さなこの強い味方、強い味方、アシストペダルが届きました!
アシストペダルを使えば、身長が足りないお子様でも、ペダルを使用することができます!
アシストペダルとは、昔からあるような、足台+ペダル一体型のものではなく、ペダルに直接、補助ペダルを取り付け、足台は、別でセットするもの。フィットペダルとも言います。
子供の身長に合わせて、高さを調節できます。
何と言っても、ペダルにペダルを直接取り付けているので、体感的にコントロールしやすい!
私が選んだのは、三陽製作所の「リトルピアニスト」というシリーズ!
一般的なものよりかなり高額ですが、取り付けが本当に簡単なので、子供自身、取り付けも調節もできる!
リトルピアニストのすごいところは、無料でおためしできるところ!
高額な商品ですから、失敗のないようまずはお試ししたいものです。
使用したのは、慎重125センチくらいの小2の娘。「リトルピアニスト」シリーズの「キッズ仕様」です。
スーパーキッズ仕様、キッズ仕様、ジュニア仕様の3タイプあり、さらに、滑り止めのある物、ない物の、合計6種類に分かれています。
はじめは、かかとが浮いてしまい戸惑っていましたが、ほんの10分程度でコツを掴んだようで、ペダルの基本姿勢ができるようになりました。
ペダルを踏むと、打鍵した音以外の音も共鳴しあって、それはそれは、本当に豊かな響きが広がります。
感覚で物事を捉える幼少期に、自分の耳でリアルに体感してほしいから、私は積極的に、ピアノのペダルを使用する曲を選んでいます。
昔からよく使われている教本「バイエル」ですと、ペダル記号は出てこないのですが、現在、ピアノ教室使用率No.1と言われる「バーナム」や、現役の日本の作曲家たちは、短く簡単な曲でも、ペダル指示を書いています。
作曲家たちも、「幼いうちからペダルを使って、美しい響きを体感してほしい」という願いがあるのだと思います。
聴覚が発達する臨界期こそ、ペダルを使ってほしい
聴覚が飛躍的に発達するのは、7歳までと言われています。絶対音感の臨界期と、だいたい同じです。
臨界期に、アコースティックのピアノで、音の余韻や振動を体験する。この体験は、今後のピアノ人生においても非常に重要です。
いつかはレッスンを辞めていく生徒さんたちに、ピアノの魅力を、最大限に伝えていきたい。
なので、立ちながらでも遊びながらでも、私は導入の段階で、ペダルの踏み方を指導しています。
ピアノの良さを実際に体験すれば、きっとピアノが好きになる。ピアノを好きになれば、レッスンをやめたあとも、いつかまた、自分の力で再開してれる。
ピアノを再開したときに、ペダル記号を見て困らないように‥そして、音楽を一生ものにするために!