レベルによって変化していくピアノの楽しさとは?
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レベルによって変化していくピアノの楽しさとは?
こんにちは!宮本理恵です。
先日、小3の女の子のAちゃんが、ピアノコースにご入会されました。
1回目のレッスンでAちゃんは、何度も「楽しい!」と言ってくれました!
本来、音楽は「音を楽しむ」ものですから、当然と言えば当然ですが‥
そもそも「楽しいピアノレッスン」とは、どんなレッスンなのでしょうか?どうして生徒さんは、ピアノを「楽しい」と感じるのでしょうか?
今回は、生徒さんが感じる「ピアノの楽しさ」をレヴェル別にご紹介します!
ピアノ初心者は「できる」がいっぱいだから楽しい!
先程ご紹介した、小3のAちゃんは、1回目のレッスンで、楽譜上のルールを理解することができました。
これまで聴き覚えで弾いていた「チューリップ」の楽譜を見て、音楽には、高低、音価があることを目で確認して「なるほど!そういうことだったのか!」と新しい発見をすることができます。
新しい世界が広がり、知的好奇心が満たされます。
もう一つは、ピアノが弾けることで「私はよくできる!」という有能感を味わえること。
教室では、生徒さんの性格、性差、年齢、好みなどを総合的に見て、適切な教材を何冊か選んでいます。
ここで大切なのは、はじめは少しだけ、生徒さんのスキルより、簡単な教材を選ぶこと。
初回のレッスンAちゃんは、始めたばかりの教材の曲を、すぐに弾くことができ、私もどんどん○をしていきました。
人間は、難しいことはすぐに投げ出したくなります。簡単で、すぐできることなら、どんどんチャレンジしたくなるのです。
さらに、レッスン中「もっと弾きたい!」と思わせたところで、その曲を切り上げるのも大切なポイントです。
あえて中途半端なところで打ち切ります。続きはぜひご自宅で…
「早くこの曲を完結させたい」という意欲を引き出し、ご自宅でも練習したくなるように、あえて完結させないレッスンしています。
中級レベルになると「私はこうピアノを弾きたい!」
小4のBちゃんは、毎年ピアノコンクールに出場しています。
楽譜を読む力が身についているので、自分の力で、新しい曲をどんどん練習してきます。
でも、本当の楽しさはここから。
自分はどんな演奏がしたいか?
レッスンでは、Bちゃんとアイデアを出し合います。Bちゃんはもうすっかりイメージができあがっていて
「ここは、強い風が吹いてくるところで、ここは海辺を歩いているところ」
曲のタイトルから、季節、情景、温度‥五感を使ったイメージがすっかりできています。
指番号も指示通りではありません。自分に合っていて、いい音楽を作れる指使いをあれこれと試して、オリジナルの指使いを探していきます。
「最後の手の挙げ方は、こうがいいかな‥」演奏後の手の挙げ方まで、自分らしい演奏を模索しています。
ピアノを通じて、自分がイメージする音楽を表現をする。これこそピアノの醍醐味です。
大人のピアノ初心者の一言「できないことが楽しい」
以前、ピアノは全くの初心者の、大人の生徒さん(女性)がご入会されました。
仕事ばかりの毎日。気分転換に、小さい頃から憧れだったピアノを弾けるようになりたいとのことでした。
「大人になると、できて当たり前のことばかりですが、今の私は、ピアノが全然できない。できないことがとても新鮮で、楽しいんです。」
ピアノを弾けない自分が、ピアノレッスンに通い、練習を重ねることで、どんどん弾けるようになっていく…
ゼロから構築されていくご自身の成長を、楽しんでいるのです。
大人の生徒さんの場合、「音感が身につかない」「指が動かない」などとおっしゃって、どうしてもマイナスばかり気にしてしまうようですが、プラス面もたくさんあります。
子供よりも論理的、効率的に、何ができていないのか、どうしたらできるようになるのか、まるでゲームのように攻略していく、楽しさがあります。
ピアノの上達を顕著に実感できるのもまた、大人の初心者の特権です。
大人になってからピアノを始めた人こそ、実はピアノの魅力を、最大限に感じられるのかもしれません。
私はこれまでに0歳から90歳までレッスンしてきましたが、ピアノの通じて、お一人お一人のご成長や、上達を実感することができる。これもまた、「ピアノの楽しさ」の一つです。