「音楽のレッスンを受けると賢くなる」は本当か?
「音楽のレッスンを受けると賢くなる」は本当か?
こんにちは!宮本理恵です。
巷でよく聞く「ピアノを弾くと、頭が良くなる」というお話。
私は、これは本当だと思っていますが、私の実体験や感覚でそんな話をしても、説得力はありません。
そこで、アメリカの大学でピアノを教えていらっしゃる河村まなみ先生と、ピアノ教室経営コンサルタントである保科陽子先生による、脳科学×音楽×ピアノの関係を解明した講座
「ハーバード流育脳ピアノレッスンの教科書」というオンライン講座を受講しました。
聴覚と音の情報処理能力が優れていた
オンライン講座で紹介された、南カリフォルニア大学の研究です。
6歳〜7歳の子供たちが、5年間、音楽レッスン(実験ではヴァイオリンのグループレッスン)を受けると、子供たちの脳は、どのように変化するのでしょうか?
3つにグループに分けて、実験が行われました。
①音楽レッスンを受けるグループ
②スポーツのトレーニングを受けるグループ
③何も受けないグループ
果たしてその結果は…
①の音楽レッスンを受けたグループは、聴覚が優れ、8〜9歳の時点で、ほぼ大人と同じレベルに達していました!
ここで注目していただきたいのは、言語を聴いて理解する能力、コミュニケーション能力も優れていたということ。
聴覚が優れることで、人の話を聞いて理解する能力に優れ、コミュニケーション能力も優れていたということです。
脳の構造が高機能に変化していた
さらに、聴覚だけでなく、脳の構造にも変化が見られました。
MRIなどを取り入れた科学的調査の結果
●脳内の灰白質、白質に厚みがあった
これは、脳の神経細胞が多く、ネットワークが密であるとということ
●脳内の脳梁(のうりょう)という部分が太くなっていた
脳梁とは、右脳と左脳の情報を繋ぐ、橋のような部分です。
脳梁が太いと、情報をいち早く、大量に処理できるということです。
(脳梁が発達していないと、たくさんの音符の処理ができず、ミスタッチの原因にもなるのだそう)
音楽レッスンを受けることで、脳は、速く大量に情報処理できるような、「高性能な脳」に変化すると言えます。
前頭葉も優れていた
最後に、「前頭葉も優れていた」という、驚きの結果が!、
認知機能を受け持つ、前頭葉という部分が優れていたとありますが、前頭葉とは、人間が人間らしく生きるために最も重要な、脳部位です。
認知機能とは、記憶、思考、理解、計算、学習、言語、判断、計画、感情のコントロールなどを司ります。
欲求に流されないちょっとした我慢や、目標に向かって自分を軌道修正していく力も前頭葉の働きです。
音楽レッスンを受けた子供たちは、レッスンを受けていない子供たちよりも、人間的に、優れた脳構造に変化していたのです。
音楽レッスンは継続してこそ
音楽のレッスンを受けることで、確かに頭が良くなることがわかりました!
ただここで、気をつけてほしいことがあります。
音楽レッスンを、たった数ヶ月受けたくらいでは、脳の構造は変わらないということ。
(先ほどご紹介した実験結果は、5年間継続したデータです)
楽器は、そう簡単にマスターできるほど甘くはありません。継続することが大切です。
音楽レッスンを受けることで、人が生きていく上で重要な、実行機能(自己コントロール能力)や、自己肯定感の向上、さらには、うつ抑制、認知症予防など。子供だけではなく、大人にもたくさんのメリットがあります。
みやもとピアノ教室は、「ハーバード流育脳ピアノレッスン教科書」認定教室です。
「音楽で人を幸せにする!」をモットーに、レッスンをしています。