ピアノの練習で泣き出した子供。親はどう対処したらいい?
ピアノの練習で泣き出した子供。親はどう対処したらいい?
こんにちは!みやもとピアノ教室の宮本理恵です。
先日のピアノレッスン中でのこと。いつも明るい小2のAちゃんが、ボソッとつぶやきました。
「うまく弾けなくて、家で泣いた…」
私は思わず胸が熱くなりました。
「偉いね!泣くほどがんばって練習してきたんだね!」

子供がピアノの練習で、うまく弾けなくて泣き出した時、親はどう対処すべきか?
この場合、子供が助けを求めてこない限り、そっと一人にしておいてあげるのが一番です。
こちらからは、励まさなくても慰めなくてもいい。ただ、そっと一人にしておいてあげましょう。
なぜかというと、そこにはきちんとした理由があります。
ピアノが弾けなくて泣くのは、すばらしい経験です!
先程のAちゃんは、ピアノコンクール予選に向けて、練習をがんばっていました。
私は、コンクールに出場する生徒さんたちに「出るからには全力で!」とは言いますが「賞を取れ!」なんて言ったことはありません。
Aちゃんに詳しく話を聞いてみたらどうやら、入賞したらご褒美に犬を飼ってもらえるんだそう。
けれど、自分の思うように弾けなくて、悔しくて泣いたというのです。
この悔し泣きは、長い人生において、生き抜く力が身につくすばらしい経験です。

特にピアノの場合、思い通りに弾けないと言って、感情を爆発させたところで、その矛先に行き場所がなく、結局、自分に返ってきます。
曲がその子のレベルよりよっぽど難しい場合は、曲を与えた講師の責任ではありますが、そうでない場合は?
どうしたらこの壁を乗り越えられるのか‥
泣いても暴れても、上手に弾けるようにはならない。結局、自分の現状を見つめ直し、良い練習を積み重ねるしかないのです。
私も子供の頃、よく泣きましたし、時には大暴れしました。悔しくて、壁に楽譜を投げつけたこともあります。
大人になった今は、私の娘が練習中、たまに泣いています。
自分の不甲斐なさにプラスして、発表会に間に合わないとか、コンクールで賞を取りたいなど、プレッシャーがかかったら。精神的にさらに追い込まれます。
だからといって、プレッシャーを排除してはいけません。
プレッシャーは、受験や仕事など、これからの長い人生において避けることのできないもの。
だから、ピアノの練習中にお子様が泣き出しても。
保護者さまはどうか、声をかけたい気持ちをグッと堪えて、よい距離を保ち、応援し、心から信じてあげてください。
「我が子は今、生き抜く力をを磨いているのだ」と。
お子様はきっと、時間をかけて自分の感情を消化し、前に進み出してくれるはずです。

ピアノの練習は実行機能を高めるのに最適
ピアノは、コツコツと練習を積み重ねていくことで、人が人として生きるために必要な、自己コントロール力(実行機能)を高めるのに最適と言えます。
実行機能とは、自分で目標を立てて実際に行動する力。衝動的な行動を抑えて(我慢して)自分で考えて、良い行動に戻す力です。
勉強、仕事、家事、育児、そして人間関係においても、人が生きていく上で欠かせない大切な機能ということです。
ここで、アメリカで行われた、音楽の訓練と、知能との関連性の調査結果をご紹介します。


この研究はピアノだけに特定していませんが、ミュージシャンは、実行機能テストで最高成績でした!
実行機能は、生まれつきの才能ではなく、自らの経験によって、身につけられる能力だということ。
この他にも、音楽活動が、実行機能にポジティブな影響が与えるという研究結果も積み重ねられている状況だそうです。
「ピアノが脳に良い」とよく言いますが、それは単に知能指数のことだけではなく、「人間力」も含めた、スケールの大きな話なのです!

所沢市小手指のみやもとピアノ教室は「育脳ピアノレッスンの教科書」「ピアノdeクボタメソッド」認定教室。
生徒さん一人一人の個性や発達に合わせ、音楽的成長だけでなく、人間的な成長を目指して。脳科学に基づいたピアノレッスンをしています。
詳しいコース内容は、各コースからどうぞ